2006年11月29日(水)「しんぶん赤旗」
大気汚染訴訟
都が医療費助成案
ぜんそくに限定 被告で費用分担
東京都内の慢性呼吸器疾患患者六百三十三人が国と都、旧首都高速道路公団(現・首都高速会社)、ディーゼル自動車メーカー七社を相手取った東京大気汚染公害訴訟で、都は二十八日、ぜんそく患者に限り医療費の自己負担分(入院食事代を除く)を全額助成する案を東京高裁に提案しました。
都案は都内全域を対象としたもので、公害健康被害補償法の認定を受けていない人や、都条例で対象外となる十八歳以上の患者も対象とします。所得制限は設けない方針です。
助成規模は年四十億円で、都と国が三分の一ずつ、首都高とメーカーが六分の一ずつ負担するとしています。
一方、対象疾病をぜんそくに限り、慢性気管支炎や肺気腫は除外。両疾患を助成対象としている都条例と矛盾しています。制度は五年間に限定し、五年後に「検証のうえ、見直しする」としています。
都知事本局は「この案は今後、原告や国、メーカーとの議論の素材とするもので、固定したものとは考えていない」としています。
東京大気汚染公害訴訟原告団の石川牧子事務局長は「都の案が都内全域を対象にし自己負担なしとしたのは、一歩前進で評価できるが、慢性気管支炎や肺気腫の患者を除外するのは認められない。公害病患者は二十年、三十年も苦しめられてきた。交渉や運動で世論を強め、全面的な救済を勝ち取るため頑張りたい」と話しています。

