2006年10月16日(月)「しんぶん赤旗」

「被爆者の声受けつぐ」

東京 若者ら呼びかけイベント


写真

(写真)「被爆者の声をうけつごう」と開かれたイベントで語る(向かって右から)田中さん、高橋さん=15日、東京都新宿区の早稲田大学

 若い世代による被爆体験の継承と発信をテーマとした「被爆者の声をうけつぐプロジェクト50」の記念イベント「被爆者が声をあげて五十年。受けつごう、その声を」が十五日、東京都内で開かれ、約二百五十人が参加しました。同プロジェクトは、日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)の結成五十年を機に、若者や原爆症認定集団訴訟の弁護士らがよびかけてきました。

 第一部「被爆者運動の原点といま」では、広島平和記念資料館元館長の高橋昭博さん(75)の被爆体験をスライド上映し、一九五五年と五六年の原水爆禁止世界大会で訴えた被爆者らの録音テープを流しました。

 高橋さんと日本被団協事務局長の田中熙巳さん(74)が出演。高橋さんは運動初期の国会請願や語り部の活動を振り返り、「被爆者が体験を語らなければ継承はできない」と三千回、三十万人の若者に語り続けたとのべました。田中さんは「体験を語らない被爆者も、自分の経験が若い人や人類の役に立てると思ったときに話せると思う」と若者に期待を寄せました。

 第二部のパネルディスカッション「被爆体験の継承から発信へ」では、アジアプレス記者の玉本英子さん、映像作家の鎌仲ひとみさん、早稲田大学の学生が海外での紛争取材や留学の経験を通じて原爆とかかわり、被爆体験を伝える大切さを語りました。

 イベントでは、広島で被爆した「被爆ピアノ」の演奏と、原爆や核被害の写真展を行いました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp