2006年10月5日(木)「しんぶん赤旗」
囲碁新人王戦U―25決勝 第3局
松本六段、手厚く決める
囲碁の第三十一期新人王戦U―25(しんぶん赤旗主催)決勝三番勝負第三局は四日午前十時から、東京都千代田区の日本棋院本院で行われ、午後四時五分、二六六手で白番の松本武久六段が黄翊祖七段に五目半勝ちしました。
立会人の時本壱九段や、奥原紀晴赤旗編集局長らが見守るなか、握って黄七段の先番で対局開始となりました。
松本六段は、普通は左上か左下へ打つ白2の手を右下へ打ちました。これに時本九段は「右下へ打つということは気合が入っているということ」といいます。
両者の気合がかみあったか、右下で石が競り合う序盤となります。黒19のケイマを境に、双方の死活がからんだ険しい局面となりました。
黒31、35と二手をかけ、白36と左下にカケた時点で時本九段は「黒は遅れました。碁は白の流れです」。左下黒65の時点で昼食休憩。
午後の対局再開後、松本六段は左下の黒をすんなり生かし、穏やかな局面へ導きました。時本九段は「ゆっくり打って勝てると判断しているのだろう」。黒の黄七段は地を稼いで勝負に持ち込もうとしますが、松本六段は手厚く打ち進めました。
午後三時をすぎたあたりで控室は「形勢は細かい。盤面で黒がわずかにいいか」。その後は波乱なく、最後までヨセて松本六段の勝ちが決まりました。
|