2006年9月16日(土)「しんぶん赤旗」

障害者108人、施設を退所

原則1割負担 自立支援法施行で


 原則一割の応益負担を導入した障害者自立支援法の施行後、同法の影響で障害福祉施設やグループホーム(GH)を百八人が退所したことが十五日、障害者団体の調査で分かりました。利用料や給食費の滞納が起こっていることも明らかになりました。

 調査は、自立支援法が施行した四月から七月までの四カ月間を対象に、小規模作業所やGHなどが加盟してつくる「きょうされん」が実施。無認可の施設を除き加盟している五百三十一カ所(四月現在一万二千八百七十五人が在籍)の施設に、利用者について聞きました。

 それによると、退所した百八人の行き先は、自宅が四十六人、他施設が二十五人、就労十六人、病院七人、その他・不明十四人でした。

 利用料や自立支援法で実費負担となった給食費を滞納している人は、四月で百六十一人、五月で二百二十二人、六月で二百九十六人(重複含む)でした。

 同日、厚労省内で記者会見した藤井克徳きょうされん常務理事は「深刻なのは滞納者。追い出せば行き場がないのは分かっているので、国からの報酬が引き下げられ施設側ががまんするしかなくなっている。応益負担の凍結、軽減策を求めていきたい」と話しました。


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