2006年8月16日(水)「しんぶん赤旗」

「公約」消え言い訳 “大義”語れぬ首相


 小泉純一郎首相は十五日、靖国神社参拝の理由をあれこれ弁解しました。二〇〇一年の自民党総裁選で、「首相に就任したら八月十五日にいかなる批判があろうと必ず参拝する」と宣言したことを念頭に「公約は生きている」と直前まであおってきた首相。ところが記者会見で「公約実現」を自賛するかと思ったら、これには一言も触れずじまい。逆に言い訳たらたらとなってしまいました。

 もともと、靖国参拝について「(個人の)心の問題」と言ってきた手前、さすがに“公約だから行った”とは言えなかったのでしょう。

 記者団から、終戦記念日の参拝は内外に不安や警戒を抱かせるとした首相自身の言明を指摘されると、「仕方ないんです。そういうこともふまえて、過去の経験がいきてきたんですね」と弁明。「いついっても同じ」「きょうは戦没者追悼式もありますし」……。

 参拝の“大義”をまったく語れない首相。事前の意気込みとは裏腹のトンチンカンな弁明となったことは、首相の靖国参拝の道理のなさを改めて示しました。(小)


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