2006年8月10日(木)「しんぶん赤旗」

イラク戦反対候補 勝利

米コネティカット州 民主党上院予備選

戦争の是非 中間選でも争点に


 【ワシントン=山崎伸治】米東部コネティカット州で、十一月の米上院選挙の民主党候補を選ぶ予備選挙が八日行われ、二〇〇〇年大統領選挙の同党副大統領候補で、イラク戦争を支持する現職のジョゼフ・リーバーマン上院議員が、戦争反対を表明する新人のネッド・ラモント候補に敗れました。


 「多くの人がイラク戦争に関する住民投票とみなした」(地元紙ハートフォード・クーラント)という今回の予備選挙で、戦争を支持する有力現職が反対を明確に打ち出した無名の新人に敗れたことで、イラク戦争の是非が中間選挙でも争点になることが示されました。

 選挙戦は当初、三期十八年の実績をもつリーバーマン氏が難なく指名を勝ち取るものとみられていました。そこにラモント氏が三月に予備選挙への出馬を正式表明し、イラクからの米軍撤退を政策のなかで明確に掲げたことから様相は一転。二〇〇三年のイラク開戦を支持し、米軍のイラク撤退に反対してブッシュ大統領からも歓迎されていたリーバーマン氏に対する批判が、ラモント氏支持に結びつきました。

 地元クイニペアク大学による世論調査では、リーバーマン氏の支持率は五月の65%から六月は57%に低下。一方ラモント氏の支持率は19%から32%に急上昇。選挙結果は開票率98%段階で、ラモント氏が52%を得、リーバーマン氏を4ポイント上回りました。ニューヨーク・タイムズ紙は社説でラモント氏支持を打ち出していました。

 リーバーマン氏は八日深夜、敗北を認めたうえで、十一月の本選挙には無所属で立候補する考えを改めて強調しました。コネティカット州は民主党支持の強い州であることから、本選挙は事実上、民主党のラモント候補と無所属のリーバーマン氏が再度、一騎打ちすることになりそうです。


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