2006年6月23日(金)「しんぶん赤旗」

薬害肝炎訴訟

全被害者救済に尽力を

共産党に原告団・弁護団が要請


 薬害肝炎全国原告団・弁護団は二十二日、東京・永田町の参院議員会館で日本共産党の小池晃、仁比聡平両参院議員と会い、薬害肝炎の全面解決のために国会の場で行政を動かすよう要請しました。

 原告団からは、大阪訴訟の武田せい子さん(55)、桑田智子さん(46)、九州訴訟の山口美智子さんが訪れました。

 桑田さんへの判決では、製薬会社の責任は認められましたが、フィブリノゲン製剤の投与時期によって国の責任は認められませんでした。「納得できません。すべて救済してほしい」と話します。

 「ここで薬害をストップさせないと安心した治療はできません。八月三十日の福岡地裁判決ではこれよりも良い判決を勝ち取りたい」という山口さん。武田さんは「控訴するとさらに何年間も時間がかかります」と、被害者がかかえている切実な問題や、健康と命が日々削られていて一刻の猶予もできない実態についてこもごも話し、早期全面救済の必要性を訴えました。

 小池参院議員は、「判決は国と企業の責任を断罪したもので大きな力になる土台を築いたもの。六〇年代、七〇年代の行政のずさんな薬務行政についても批判しており、すべてのウイルス肝炎の被害者救済への足掛かりになります。国会は閉会中でも、日本共産党はこの問題で委員会を開くように申し入れました。全面解決へのドアが開き始めたわけで、しっかりドアを開いて、皆さんが前に進んでいけるように全力を尽くします」と決意をのべました。

 仁比参院議員は、「皆さんが実名を公表し世論に訴えたことで国と製薬企業は社会的にも断罪されました。薬務行政のずさんさが認定されており、法律の理屈で被害者が切り捨てられてはいけません。政治が安心な医療のために(行政を)正していく必要があり、力いっぱい頑張ります」とのべました。


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