2006年6月4日(日)「しんぶん赤旗」

組織合同へ共通政策

左翼党とWASGアピール

ドイツ


 【ベルリン=中村美弥子】ドイツの左翼党(旧称、民主的社会主義党=PDS)と「労働と社会的公正のための選挙代案」(WASG)の代表は二日、ベルリンで記者会見し、来年六月の組織合同に向け共通の政策課題を明らかにしたアピールを発表しました。

 アピールは、経済のグローバル化、国際的な平和構築のあり方、男女平等、社会保障改革など直面する問題を取り上げ、左翼党としての対案を示しています。ビスキー左翼党党首は、「国民との関係をより密接にし、新しい左翼党の綱領討議を活発化させるものだ」と説明。「次の連邦議会選挙では得票率10%以上を目指す」と語りました。

 WASGを率いるラフォンテーヌ左翼党連邦議会会派共同議長は、「いまドイツの政治には右派と中道の勢力が大きな影響力をもっている。だからこそ、真に国民の声を代表する左派政党が必要だ」と述べました。

 ギジ同党連邦議会会派共同議長(PDS元党首)も、「新しい左翼党の誕生で全国レベルで初めて公正で民主的な政党ができる」と組織合同の意義を強調しました。

 左翼党は、旧東独政権党、社会主義統一党(SED)の後継政党PDSが、昨年九月の連邦議会選挙でWASGと統一名簿をつくるにあたって改称した政党で、旧東独部に基盤をもちます。これに対しWASGは社会民主党(SPD)元党員や労働組合活動家を中心に組織された政党で旧西独部が基盤です。

 左翼党統一名簿は、この選挙で五十三議席(得票率8・7%)を獲得、連邦議会では左翼党会派として活動しています。両党は今年四月にそれぞれ党大会を開き、来年六月の組織合同を正式に決定しました。


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