2006年6月2日(金)「しんぶん赤旗」

代用監獄法案が可決

仁比氏反対 留置と捜査未分離

参院委


 捜査当局による自白強要と冤罪(えんざい)の温床になっている代用監獄(警察留置場)を将来にわたって存続させる代用監獄法案が一日、参院法務委員会で自民、公明の賛成多数で可決しました。共産、民主、国民の各党は反対しました。

 採決に先立ち、日本共産党の仁比聡平議員が質問にたち、警察庁のいう「捜査と留置の分離」が法律上も人事上もされていないことを明らかにしました。

 仁比氏は、留置担当官は人事上の職名ではないことを明らかにした上で、▽個別の留置業務ごとにその任務につく▽警察官も留置業務を命ぜられれば留置担当官になることができる―と指摘。警察庁は「留置担当官が被留置者に係る犯罪捜査に従事してはならない」というが、例えば、A警察官が留置担当官を命ぜられ被疑者の押送業務にあたるが、同業務が終われば、その被疑者の捜査にA警察官が従事できることになる、と指摘しました。

 警察庁の安藤隆春官房長は、仁比氏の指摘を認めました。

 仁比氏は、警察庁が説明してきた「捜査と留置の分離」が法案では全然担保されていないと強調。代用監獄は廃止すべきであり、廃止までの間、「捜査と留置の分離」をいうのなら、文字通り別個独立した業務として適正に行われるべきだと厳しく指摘しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp