2006年5月2日(火)「しんぶん赤旗」

第77回中央メーデー

志位委員長のあいさつ


 一日の第七十七回中央メーデーで、日本共産党の志位和夫委員長がおこなった連帯あいさつは次の通りです。


写真

(写真)連帯あいさつをのべる志位和夫委員長

 第七十七回中央メーデーにお集まりのみなさん。おはようございます。私は、日本共産党を代表して、みなさんに熱い連帯のあいさつを送ります。

職場から無法を一掃し、人間らしい労働のルールを

 私たちは、今年のメーデーを、小泉・自公政権が内政・外交ともにゆきづまり、暮らしと平和をまもるたたかいが、各分野で力づよく発展するなかで迎えました。

 小泉「改革」の名ですすめられてきた弱肉強食の政治の害悪が、噴き出しています。とりわけ格差社会と貧困の広がりは、一大社会問題となっています。これは自然現象ではありません。その根源には、人間らしい労働を破壊してきた、財界と政治の責任があることを私はきびしく告発したいのであります。(拍手)

 パートや派遣など非正規雇用労働者がふえつづけ、労働者の三人に一人、若者と女性の二人に一人に達しています。その八割以上は年収百五十万円以下という異常な低賃金で働かされ、休暇も保障されない、社会保険にも入れない、いつでも解雇される、という無法状態におかれています。人間をモノのように使い捨てるやり方を、絶対に横行させてはなりません。(拍手)

 正社員のなかには、成果主義賃金がもちこまれ、労働者の命も健康もすりつぶす深刻な事態がすすんでいます。この労務管理は、大幅の賃下げをもたらし、際限ない長時間過密労働をもたらし、労働者を競争にかりたて、職場の人間関係を荒廃させ、メンタルヘルス問題、在職死、過労死をつくりだしています。

 政府・財界が一体になってすすめてきたこれらの大リストラは、財界による職場支配を自らほり崩す矛盾を作り出しています。労働事故・労働災害の多発、品質の劣化、自動車のリコールの急増、鉄道や航空機での事故の続発がおこっています。労働者にこんなひどい状態をおしつけたままでは、自らの経営もなりたたない、日本経済も社会もたちゆかない――このことはいまや明りょうであります。(「そうだ」の声、拍手)

 みなさん、労働者・国民の団結したたたかいによって、職場から無法を一掃し、人間らしい労働のルールを築こうではありませんか。(拍手)

 国民サービス切り捨ての公務員削減をはねかえし、戦後最悪の医療大改悪法案を葬るために、力をあわせようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

「海外で戦争をする国」をつくるくわだてを国民の連帯で打ち破ろう

 アメリカいいなり政治の矛盾も噴き出しています。「米軍再編」の名による基地強化おしつけにたいして、全国で自治体ぐるみのたたかいが前進しています。とりわけ、四月二十三日におこなわれた沖縄市長選挙と、岩国市長選挙で、「米軍基地強化反対」を掲げた候補者が勝利したことは、米国いいなりに基地強化をおしつけようとする政府に痛打をあたえる歴史的勝利であります。(拍手)

 「米軍再編」の費用として、三兆円もの巨額の税金を投入する動きがすすんでいます。三兆円といえば、国民一人あたり二万五千円、四人家族で十万円にもなります。しかも、このお金は、本土と沖縄での米軍基地の強化とともに、アメリカの領土であるグアムの米軍基地強化にもあてられようとしています。日本の歴史にも、世界にも、類のないこの暴挙は、絶対に許すわけにはいきません。(大きな拍手)

 「米軍再編」の動きは、基地強化とともに、米軍と自衛隊が一体になって海外での戦争をたたかう態勢づくり――憲法改悪の動きに直結しています。それはさらに、「戦争をする国」にふさわしい人間を育てあげる教育への変質をねらう教育基本法改悪の動きに連動しています。

 みなさん、憲法を壊し、教育基本法を壊す――この歴史逆行の動きを、平和と民主主義をまもる国民の連帯の力で打ち破ろうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 「社会的連帯で、反撃を」――この旗を高く掲げ、暮らしをまもるたたかいと、平和をまもるたたかいを大きく合流させ、新しい政治への道を開きましょう。第七十七回メーデー万歳。ともにがんばりましょう。(大きな拍手)


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