2006年5月1日(月)「しんぶん赤旗」
独左翼党大会が開幕
最賃制度導入へ運動を論議
【ハレ(独ザクセン・アンハルト州)=中村美弥子】ドイツの左翼党第十回大会第一回会議が四月二十九日、ザクセン・アンハルト州ハレで開幕しました。昨年の連邦議会選挙で連携した「労働と社会的公正のための選挙代案」(WASG)との合同問題と全国最低賃金制度の導入を求める運動が、主要なテーマとなりました。
今回の左翼党大会は、同党との合同の是非について最終的な決定を下すWASG党大会と日程が重なりました。
再選されたビスキー議長は報告のなかでWASGとの統一の意義について、「戦争や新自由主義といった二十一世紀の問題に正面から立ち向かう政党がドイツには必要だ。左翼が統一してこそこれが可能になる」と述べました。さらに、両党の間にある違いを認め合い、多面的な性格をもつ統一政党になることに期待を示しました。
同議長は、キリスト教民主同盟・社会同盟と社会民主党の大連立政権のもとで、教育や社会保障が軽視され、勝者と敗者との格差が広がっていると分析。公正な税制度を確立し、社会的な改革を進めていく必要性を強調しました。また、「労働者の賃金の落ち込むなか、大連立政権は何の対策もとっていない。いまこそ最低賃金制度を導入すべきだ」と訴えました。