2006年2月8日(水)「しんぶん赤旗」

特殊部隊1万4000人増

イラク戦費は追加予算で


 【ワシントン=山崎伸治】米政府が六日、連邦議会に提出した二〇〇七会計年度予算案のうち、6・9%増の国防総省分は、二〇〇一会計年度以来の増額傾向に変わりありません。

 昨年同様、イラク、アフガニスタンの追加戦費はこの予算には盛り込まれておらず、政府は現会計年度予算の追加予算として近く議会に提出するとしています。ホワイトハウスの行政管理予算局は、追加予算が総額七百億ドルになるとの見通しを発表していますが、追加戦費の額は明らかになっていません。〇七会計年度予算案は優先分野として、(1)非正規の戦闘作戦で勝利する(2)本土を脅威から守る(3)米軍の優位を維持する(4)兵士とその家族を支援する―の四分野をあげています。

 対テロなどの「非正規の戦闘作戦」のため、陸軍のグリーン・ベレーや海軍のシールなど、現在五万人の特殊作戦部隊を二〇一一年までに一万四千人増員。そのための予算を本年度より十億ドル増の五十一億ドル計上しています。

 「米軍の優位維持」のため、V22オスプレーやFA18スーパー・ホーネットなどの航空機、新型駆逐艦やバージニア級原潜などの艦船などへの支出を確保。ミサイル防衛も引き続き推し進めます。

 予算の約四分の一を占める人件費関連では、兵士の給与を2・2%増。これで二〇〇一年以来29%増にもなります。

 住宅手当や健康保険についても充実を図り、長期化するイラク占領などへの兵士とその家族の不満にこたえる狙いです。


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