2005年12月19日(月)「しんぶん赤旗」

景気冷やし格差拡大

NHK番組 消費税増税で小池氏


 日本共産党の小池晃政策委員長は十八日のNHK「日曜討論」で、消費税増税について、「消費税は低所得者に重い逆進的な税金だ。景気を冷え込ませることは一九九七年に実証されている。しかも日本は所得格差が広がっている。OECDの統計で世界五位(二〇〇〇年)だ。そういう国で消費税を増税するのは所得格差を拡大する。これ以上おろかな選択肢はない」と政府・与党を批判し、「絶対にストップさせなければならない」と主張しました。

 小池氏は、自民党の中川秀直政調会長が来年度予算編成で国債発行額を三十兆円に抑えたいとのべたのに対し、「三十兆円に国債発行額を抑えるというが、結局やっている中身は、庶民増税に加えて、社会保障の切り捨てと地方切り捨てだ。こういうやり方は『改革』の名に値しない」と指摘。道路特定財源の一般財源化を口にしながら、実際には五百億円、特定財源(国と地方の六兆円)の1%にも満たない程度にとどまっていることなどをあげ、「切り込むべきムダと浪費にまったくメスが入っていない」とのべました。

 その一方で、最大の歳出削減となっている「医療制度改革」について、「高齢者狙い撃ちで、現行一割―二割負担が二割―三割になる。年金暮らしのお年寄りからは六十五歳以上は全部医療保険の保険料も天引きにする。介護保険とあわせて一万円を天引きされる。こういうやり方をされたら、国民年金の方からは生きていけないという声があがっている」と批判しました。

 与党側が定率減税の縮小・廃止は「元に戻すだけ」と弁解したのに対し、小池氏は「減税を元に戻すというのは増税ということだ」とズバリ。総選挙でサラリーマン増税をしないと公約したこと、定率減税廃止の対象の八割はサラリーマンになることをあげ、「明らかに公約違反だ」とのべました。

 また、定率減税を行ったときに法人税や高額所得者の最高税率も引き下げたことにふれ、「景気回復の恩恵にあずかっている大企業や高額所得者に、まず責任をはたしてもらうべきだ。それをしないで取りやすいところから取るやり方はあまりにも無責任すぎる」とのべました。


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