2005年11月21日(月)「しんぶん赤旗」
実効性ある法改正を
男女機会均等法でシンポ
日弁連
日本弁護士連合会は十九日、東京都内で男女雇用機会均等法の実効性ある改正にむけ、シンポジウムを開きました。
現在、厚生労働省の労働政策審議会・雇用均等分科会は、来年の通常国会での同法改正にむけ議論をしています(注)。その中心課題が、外見上の性差別はないものの、事実上一方の性に不利益を与え、その基準に合理性・正当性が認められない間接差別の禁止です。
シンポジウムの模擬法律相談では、間接差別について女性労働者の訴えを紹介。「全国転勤の有無だけで総合職と一般職に分けられ、一般職は全員女性。仕事内容に違いはあまりないのに、女性は平社員のまま、賃金は十五年働いても五年目の男性と同じです」
弁護士はこう回答しました。「新しい法律は目的と理念に『仕事と生活の調和』を掲げているので転勤が理由なら、調査権限をもつ男女雇用平等委員会が、きっと救済命令をだしてくれますよ。会社がうちの人事制度は合理的だといったら、その立証責任は会社側にあるから大丈夫」。会場の参加者からは、ため息がもれました。この回答は日弁連が要求している法改正が実現した場合を前提にしているからです。
現行均等法には、間接差別の禁止が明記されていないため、差別の立証は原告(労働者)側がしなければならず、裁判で労働側の大きな負担となっています。「仕事と生活の調和」の明記や、権限ある男女雇用平等委員会もありません。
参加者からは、間接差別には、さまざまな手法があることから、「限定的なケースだけを対象とせず、何が障害になっているかを見つめて、間接差別を禁止していくべきだ」などの発言がありました。
(注)ILO(国際労働機関)は日本政府に対し、間接差別について「事実上の格差の解消」をもとめており、その回答期限は来年です。厚労省の同分科会が前日十八日に示した取りまとめにむけた「たたき台」では、間接差別禁止の対象を限定的に列挙しています。

