2005年11月3日(木)「しんぶん赤旗」

ロシア共産党が臨時大会

次回選挙向け報告採択


 【モスクワ=田川実】ロシア連邦共産党は十月二十九日、モスクワ郊外で第十一回臨時大会を開き、街頭行動を大幅に強め二年半以内に行われる次回下院選、大統領選で勝利を目指すなどとする中央委員会報告を全会一致で採択。支部による青年部の組織を可能にするなどの規約改正を行いました。

 同党は昨年、“分裂騒動”を経験しましたが、この間、プーチン政権による福祉優遇策の改変・廃止に反対する運動を全国で進めてきました。中央委員会報告でジュガーノフ議長はこの間の国民的な運動の盛り上がりを評価し、政権奪取を目指すと強調しました。同党は現在、下院(定数四百五十)で四十七議席を擁しています。

 九月から同党が行っている模擬国民投票には、全国で五百万以上が参加。「賃金、年金は最低生活費を上回るべきだ」「天然資源、エネルギー、交通機関は国有であるべきだ」など七つの質問に、九割以上が「賛成」を投じたといいます。

 同党は昨年初めから今年十月までに約一万五千人の新入党員を迎え、その三割以上は三十歳以下。全党員十八万八千人のうち約25%が三十歳以下で、今後、中央、地方での幹部若返りを進める方針です。

 党員数は二年前の半分以下になりましたが、これは分裂に加え、〇四年の改正政党法が党費を定期的に納める人のみを党員と規定したためです。

 各地方組織は、年金生活者や失業者など党費未納で除外された元党員らに対し「党友証」を発行するなどして、これまでの力を維持しようとしています。最近の地方選挙では、〇三年十二月の下院選の得票率約13%を上回る20%前後となっています。

 大会には二百四十八人の代議員が参加。外国からは旧ソ連諸国の共産党のほか、中国、北朝鮮、キューバ、ベトナム、ラオスの各党から来賓が出席しました。 


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp