2005年10月30日(日)「しんぶん赤旗」

ベルギー10万人ゼネスト

年金制度改悪に反対

ブリュッセル


 【パリ=浅田信幸】ベルギーで二十八日、政府が決定した年金制度の改悪に反対するゼネストが行われ、首都ブリュッセルでは十万人がデモ行進しました。

 ベルギーの労働者は今月七日、社会党系の労働総同盟(FGTB=約百五万人)の呼びかけで、十二年ぶりのゼネストを行ったばかり。今回はさらに、組織人員数で最大のキリスト教労組連盟(CSC=約百四十五万人)と自由労組連盟(CGSLB=約十九万人)も加わり、前回を上回る規模になりました。

 ベルギーからの報道によると、ストとデモには郵便、病院、学校、行政部門をはじめ民間部門の多くの分野の労働者が参加。国鉄はブリュッセルでのデモに参加する労働者の足を確保するためストに参加しませんでしたが、ブリュッセルの地下鉄や市バスはほぼ完全にストップしました。

 政府の年金改悪は、年金の受け取り開始年齢を五十八歳から六十歳に引き上げるもの。労組は交渉のやり直しを求めています。フェルホフスタット首相はデモの後も「改革の目的は、将来世代も優れた社会保障を受けられるようにするため、多くの人に引き続き働いてもらうようにすること」と述べ、労働者の要求を拒否する姿勢を明確にしています。

 これに対し労働総同盟の幹部ファンデルメーレン氏は「政府は年金制度改変を見直すべきだし、見直さないならわれわれは新たな行動を組織する」とし、対決姿勢を強めています。


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