2005年10月28日(金)「しんぶん赤旗」

座間に日米新司令部

防衛庁長官が認める

緒方議員追及


 大野功統防衛庁長官は二十七日、在日米軍再編の一環として、米陸軍キャンプ座間(神奈川県座間市、相模原市)に米陸軍第一軍団司令部(米ワシントン州)を改編した新司令部(UEX)を移転するとともに、陸上自衛隊の海外派兵を一元的に指揮する「中央即応集団」司令部を新設することを初めて公式に明らかにしました。参院外交防衛委員会で、日本共産党の緒方靖夫議員の質問に答えたもの。

 大野長官は「一時期、第一軍団司令部を座間に持ってくるという話があったが、今度来るのはUEX、ユニット・オブ・エンプロイメントXと呼ばれている司令部だ」と説明。米国の地球規模の先制攻撃戦略に対応するため、変革・再編された新しい陸軍司令部(UEX)の移転を明言しました。

 同司令部は、九十六時間以内に世界のどこへでも展開可能とされる殴り込み部隊「ストライカー旅団」などを指揮下に置きます。

 さらに大野長官は、陸自の「中央即応集団」司令部をキャンプ座間に設置することについても「そういう方向だ」と明言。「日本の自衛隊と米国の軍隊が共同で対処するためには、(日米の司令部が)同じ場所にいた方がいい」と述べ、海外での米軍と自衛隊との共同作戦もにらんで、両軍の軍事一体化を図る狙いを明確にしました。

 日米両政府は両司令部を二〇〇六年度にもキャンプ座間に設置することを計画しています。キャンプ座間を抱える座間、相模原両市では「基地の機能強化・恒久化につながる」として、米軍・自衛隊双方の司令部設置に強く反対。二十七万人の署名を政府に提出しています。

■在日米軍再編は3月に最終報告

■防衛庁長官

 大野功統防衛庁長官は二十七日の参院外交防衛委員会で、在日米軍の再編について「来年三月まで自治体への説明を行い、(最終報告を)とりまとめたい」とのべ、在日米軍再編の「最終報告」を来年三月までに取りまとめる方針を明らかにしました。大野長官はこの中で、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)のキャンプ・シュワブ沿岸部(同県名護市辺野古)への「移設」について「移設に要する期間も入れて最終報告を作りたい」と述べ、移設完了時期を明記する考えを示しました。


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