2005年10月8日(土)「しんぶん赤旗」
ベルギーでゼネスト
年金支給年齢引き上げ反対
ベルギーで七日、政府の年金制度「改革」に反対する二十四時間ゼネストが行われ、公共部門だけでなく、民間企業でも多くの労働者がストに参加しました。この種のストは同国では一九九三年以来、十二年ぶりのことです。
ブリュッセルからの報道によると、政府は現行の年金制度を維持するには年金を取得する権利が生ずる現在五十八歳の退職年齢を六十歳に引き上げることが必要だとし、十一日にこのことを盛り込んだ法案を議会に提出するとしています。
この問題で、この一週間、政労資協議が続けられてきました。しかし、労組側は年金制度が維持できないのは国家財政の支出が不十分だからだと主張。同国第二のワロン系(仏語圏)労組、ベルギー労働総同盟(FGTB)がこの日のストを呼びかけました。
ユーロスターを含む大都市の鉄道や民間輸送、ブリュッセルの地下鉄、学校や美術館、多くの行政組織がストの影響を受けました。さらに同国北東部の町にある米系自動車メーカー・フォード社の工場やブリュッセルのフォルクスワーゲン工場、欧州系製鉄企業アルスロールの多くの工場もストでまひしました。
FGTBのジャンクロード・バンデルメーレン書記長は「期待以上の大成功だ。政府側がこのメッセージに応えないなら重大な事態になるだろう」と語りました。