2005年9月30日(金)「しんぶん赤旗」
酒政連
自公民40人に1300万円
パーティー券など購入
巨額の年金共済金の運用失敗や使途不明金などで国税庁が改善勧告を出している全国小売酒販組合中央会の政治団体、全国小売酒販政治連盟(酒政連・東京都目黒区)が、自公民の政治家四十人などに約千三百万円の資金提供していることが三十日公表の政治資金収支報告書で分かりました。酒政連をめぐっては、〇一―〇二年にかけて約八千百万円の架空支出していたことが発覚。「政治とカネ」をめぐる新たな問題として注目されています。
酒政連は全国の酒小売店主が加盟する政治団体。〇四年の政治資金収支報告書によれば、酒政連は政治活動費(セミナー等会費)としてパーティー券などを購入。資金提供は、自民党の資金管理団体・政治家三十七人などに千二百五十二万円、民主党とその政治家二人に約五十万円、公明党の谷合正明参議院議員に五万円にのぼっています。(表参照)
本紙は八月十九日付で、酒政連は〇一―〇三年の三年間で、自公民六十六政治家などに約八千七百万円を資金提供していると報道しました。
酒政連の収支報告書をめぐっては〇一年に五法人に二千万円、〇二年に四法人に約六千百万円を支出したとの架空記載が発覚。法人そのものが架空だったり、取引がなかったにもかかわらず寄付などの名目で支出を装っていました。
酒政連側は、これら法人の一部から苦情をうけ報告書の記載を修正。これらの架空支出の一部は、政治家への「車代」などとして支出していた疑いが浮上しています。
■酒政連からパーティー券購入などをうけたおもな団体・政治家(04年)
<自民>
国民政治協会 210
志帥会 130
武藤嘉文 100
伊吹文明 60
下村博文 58
中川秀直 56
田中和徳 55
秋元司 45
小林興起 41
滝実 40
柳本卓治 40
小杉隆 36
河井克行 35
七条明 30
保坂三蔵 30
山崎派 30
松島みどり 24
佐藤剛男 20
松岡利勝 16
塩崎恭久 15
大阪府支部連合会 15
西川公也 12
安倍晋三 10
伊藤公介 10
江藤隆美 10
大島理森 10
金田勝年 10
津島雄二 10
林省之介 10
<公明>
谷合正明 5
<民主>
藤井裕久 26
民主党 20
生方幸夫 6
(単位=万円、政治家が代表の政党支部分も含む、酒政連の収支報告書より)