2005年9月14日(水)「しんぶん赤旗」

日の丸・君が代強制

ピアノ伴奏苦しむ

不服審査 処分教員が意見陳述


 二〇〇四年の卒業式・入学式で、東京都教育委員会の「日の丸・君が代」強制に従わなかったとして不当処分された都立高校教員が、処分の撤回を求めて起こしていた不服審査請求の第一回口頭審理が十三日、都人事委員会(内田公三委員長)で行われ、退職者を含む十二人の教員が意見陳述しました。

 今月から十月にかけて、〇四年の卒業式、入学式などで処分された教員約百五十人の審理が十三グループに分かれて始められます。

 教員側弁護団の秋山直人弁護士が、〇四年四月の不服審査請求から一年五カ月たって審理が開始されたことについて、「異常な遅延だ。その間にも都教委は教員に新たな処分を行っている」と批判し、「迅速かつ公正な審理」を求めました。

 処分された教員は意見陳述で、「『君が代』をピアノ伴奏することは、生徒に歌うことを強制する立場に立つもの。日々苦しめられている」「クラスには留学生や外国籍の子もいる。生徒への内心の自由の説明も禁止し、監視役を派遣する都教委は教員、生徒の内心の自由を侵している」「『日の丸・君が代』強制は教員、生徒の内心に踏み込んでいる。強制の職務命令は違憲・違法で、処分は撤回すべきだ」などと訴えました。


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