2005年9月11日(日)「しんぶん赤旗」

たしかな野党・日本共産党をのばしてください

志位委員長が訴え(要旨)


 日本共産党の志位和夫委員長が、十日におこなった訴え(要旨)を紹介します。


 どの党が真実をいっているか、国民の立場にたっているか――どうかそのことを見極めてください。

■郵政民営化ストップ――庶民の生活資金を守る

 今度ほど「改革」という言葉がはやったことはありません。問題は、だれのための「改革」か、ということにあります。

 たとえば郵政民営化はどうでしょう。小泉首相は、はじめから終わりまで、同じ言葉をくりかえしました。しかし、そこには一つも真実はありません。「公務員が減らせるので、税金の節約ができる」といいますが、郵政事業は独立採算で、税金は一円も入っていません。「民間企業になれば税金を納めるようになる」といいますが、公社は利益の50%――法人税率の40%より高いお金を、国庫に納めます。ウソで、国民をだまして、民営化をおしつけようという態度は、許せないではありませんか。(拍手)

 なぜこんなことしかいえないのか。郵政民営化が、国民の要求からはじまったことではないからです。日米の大銀行筋の要求ではじまったものだからです。どの調査でも一番サービスのよい金融機関は、郵便局です。大銀行からみれば、これが一番邪魔な商売かたき。だから民営化して、赤字にして、つぶしてしまえ。こうして国民の大切な生活資金を、高い手数料を払わせ、リスクの高い金融商品を買わせて、食いものにしよう。ここに郵政民営化の正体があります。

 国民にとって“百害あって一利なし”の郵政民営化ストップ、庶民の身近な金融窓口をまもり、生活資金をまもれ――この願いをどうか日本共産党にお寄せください。(拍手)

■庶民大増税――自・公、民主の増税隠しは通用しない

 庶民大増税も大きな争点になりました。六月に政府税制調査会が打ち出した大増税の計画はおそるべきもので、所得税と消費税の増税がセットでおしつけられたら、二十四兆円もの大増税。年収五百万円の世帯で五十五万円もの大増税になります。

 この計画の特徴は、財界・大企業へのゆきすぎた減税には指一本触れようとしないことです。この間、法人税は減税につぐ減税で約二十兆円の税収が、半分の十兆円まで減りました。その穴埋めのために、庶民に増税をかぶせる。これが大増税の正体です。「高齢化のため」でも「財政再建のため」でもありません。財界をもっともうけさせるために庶民に負担を強いる。こんな政治は絶対に許せません。(拍手)

 自民党と公明党は、なんとか「増税隠し」でやりすごそうとしました。しかし、党首討論での私たちの追及をつうじて、増税のホンネがはっきりのべられました。自民党の武部勤幹事長は“二〇〇七年に消費税を値上げする”と明言しました。小泉首相は“所得税の控除の見直しをやる”と増税のホンネをのべました。もう増税隠しは通用するものではありません。

 民主党は、選挙をつうじて、“民主党は国民にとって痛いことも正直にいう”といって増税をすすめる党だということを、売り物にしていました。ところが、三日前から突如、岡田克也代表を先頭に、「大増税ストップ」などと、まったく違うことを言い出しました。しかし、民主党の「マニフェスト」には、はっきりと消費税の値上げ、控除廃止による所得税の値上げが明記されています。民主党にいいたい。「増税をやらない」というなら、マニフェストを撤回すべきです。そうでなければ国民を偽ることになります。(拍手)

 日本共産党は、庶民大増税にきっぱり反対をつらぬきます。税金の改革というなら、大型開発のムダづかいの一掃とともに、空前のもうけをあげている財界・大企業にもうけ相応の負担を――これが私たちの主張です。財界から献金をビタ一文受け取らない日本共産党へのご支援こそ、庶民大増税ストップの一番たしかな力です。(拍手)

■憲法九条――日本を“殺し、殺される国”にしてはならない

 憲法問題も大きな争点となりました。自民も民主も、これを語ろうとしませんが、マニフェストには“憲法をかえる”とはっきり書いてあります。九条をかえて、「自衛軍をもつ」と書き込むことが、共通の方向です。もしこれを許せば、日本はアメリカとともに「海外で戦争をできる国」になってしまいます。

 今年は戦後六十年。日本の戦前と戦後を分けるものはなんでしょうか。戦前は戦争につぐ戦争の歴史でした。二千万人のアジアの人々、三百十万人の日本国民が犠牲になりました。しかし、戦後はどうでしょうか。憲法をふみにじって自衛隊がつくられましたが、この軍隊は、これまで一人の外国人も殺していません。幸いにもいまのところ一人の戦死者も出していません。これは憲法九条のおかげであり、平和を願う国民の世論と運動の成果ではないでしょうか。(拍手)

 ふたたび日本が、“殺し、殺される国”になることをだれが望んでいるのでしょうか。海の向こうのアメリカです。イラクのような無法な戦争をやるときに、自衛隊もいっしょになってたたかえ、そのために九条は邪魔物だ。この圧力にしたがって、憲法をかえる競争をしているのが、自民と民主。これは日本が誇る宝――九条をアメリカに売り渡す、最悪の政治ではないでしょうか。(拍手)

 憲法九条をまもれの願いは、侵略戦争に命がけで反対をつらぬいた日本共産党にお寄せください。

■日本の政治の未来は、たしかな野党の前進にかかっています

 財界をもうけさせ、国民を痛めつける「改革」に、私たちはきっぱり対決して、暮らしをまもります。アメリカのために憲法をなげすてる動きを絶対に許さず、平和をまもります。日本の政治の未来は、たしかな野党・日本共産党の前進にかかっています。どうかみなさんの大きなご支援を最後の最後まで、よろしくお願いいたします。(拍手)


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