2005年8月19日(金)「しんぶん赤旗」

ガザ入植者6割退去

西岸でパレスチナ人射殺も


 【カイロ=小泉大介】イスラエル軍と警察部隊は十八日、ガザ入植者強制排除二日目の作戦として、抵抗勢力の拠点入植地に展開し、退去拒否の住民らが激しく抵抗しました。十七日にはヨルダン川西岸でユダヤ人過激派がパレスチナ人四人を射殺する事態も発生しました。

 抵抗勢力の最大の拠点であるクファルダロムでは、入植者や支援者約二千人がシナゴーグ(ユダヤ教会堂)にバリケードをつくって立てこもり、退去を迫る軍に対し卵を投げつけたりタイヤを燃やして退去を拒否。軍は特殊部隊を投入しました。ネベデカリムの入植地でもシナゴーグで数百人が抵抗し、軍は「退去しなければ突入する」との最後通告を行いました。

 一方、イスラエル軍が十七日に展開した六つの入植地のうち五つで退去が完了。二日間の強制排除は全体としてはおおむね順調にすすんでいるもようです。

 同軍によれば、入植者の総世帯約千六百のうち、十八日未明なお留まっているのは六百世帯で、六割が退去を終えました。軍当局者からは、二十三日までに撤去が完了するだろうとの見通しも出ています。

 十七日にユダヤ人過激派によるパレスチナ人射殺事件が発生したのはヨルダン川西岸中部のシロ入植地で、同地の工業地区で働くパレスチナ人が犠牲となりました。犯人は西岸の別の入植地に住む男で、イスラエル放送は、ガザ撤退の阻止が犯行の目的だったと伝えました。


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