2005年7月26日(火)「しんぶん赤旗」

つくる会教科書

後輩に使わせない

都立4高校卒業生 都教委に要請


 「歴史をゆがめる教科書を母校の後輩に使わせるわけにはいかない」と、作家の小中陽太郎氏(日本ペンクラブ理事)をはじめ白鴎、小石川、両国、都立大付属の都立高校四校の卒業生三十人が二十五日、東京都教育委員会に「新しい歴史教科書をつくる会」の中学校用歴史・公民教科書を採択しないよう要請しました。白鴎高校はことし四月から、小石川など三校は来年四月から都立中高一貫校となります。都教委は白鴎高校付属中の今年度の歴史教科書に「つくる会」の採択を強行。来年度からの四校の中学校用歴史・公民教科書に「つくる会」教科書を採択する動きを強めています。

 要請は「世界各国から歴史認識や人権感覚を疑われるおそれのある教科書の採択を行わないこと」「中高一貫校の教科書採択には各校の伝統を受け継ぐ立場から、現在の教職員の意見を尊重すること」を求めるもの。

 小中氏らは要請後記者会見。要請した中村正子さんは「歴史の汚点を糊塗(こと)する『つくる会』の教科書を後輩に押しつけてほしくない」と語り、藤田秀雄立正大学名誉教授は「侵略戦争など歴史の問題点を隠す『つくる会』教科書の採択は日本の恥辱になる」とのべました。


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