2005年4月22日(金)「しんぶん赤旗」
残留農薬
全食品で規制
厚労省 来月末 基準まとめ
残留農薬等の規制をすべての食品に広げるポジティブリスト制が、来年五月実施で予定されています。厚生労働省はこれに向けて、すべての食品に農薬等の残留基準を設定するつめの作業をしており、五月末にも暫定基準のとりまとめをおこなうことがわかりました。
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新たに規制の対象になるのは、肉、乳、卵、魚介類などの畜水産食品、小麦粉、米ぬか、トウモロコシ粉、乾燥果実、乾燥野菜、干し魚、乳製品、食用油、各種ジュースなどの加工食品です。一部に残留基準が設定されている野菜についても、チンゲンサイ、ニラ、タケノコなど大幅にリストが増えます。また、それぞれの農薬における対象品目を拡充しました。
基準については、薬事・食品衛生審議会の部会で検討がつづけられ、昨年夏に「暫定基準(第二次案)」が示されました。それによると、残留農薬、残留動物用医薬品、残留飼料添加物の各品目ごとに作物・食品分類別の基準が設定されます。
今回、個別に基準が設定されていないものについては、一律の基準をもうけ、すべての食品が規制の対象となります。暫定基準については、五年ごとに見直しをおこなうことにしています。
ポジティブリスト制の導入は、消費者運動が実現に向けて長年取り組んできました。一九九五年の食品衛生法「改正」時にも、全国消費者団体連絡会が厚生大臣(当時)に導入を強く求めました。雪印食中毒事件などで食の安全・安心への国民的関心のたかまりのなかで、〇三年の法改正で三年以内の導入が決められました。
来年五月にポジティブリスト制を実施するためには、告示半年前の今年六月早々にWTO(世界貿易機関)に通報する義務があります。同制度導入後は、国産・輸入品とも基準を超えた食品は流通禁止になります。
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ポジティブリスト 基準が設定されていない農薬等が検出された食品は、すべて流通禁止になる制度。現行制度は、基準が設定された農薬等だけが規制の対象になる仕組み(ネガティブリスト)。基準が設定されていない農薬が食品中から発見されても規制がかかりませんでした。
食の安全へ前進
山口富男衆院議員(厚生労働委員)の話
残留農薬のポジティブリスト制の導入は、消費者運動の長年の課題であり、日本共産党も支持してきました。今回暫定基準の設定とともに実施されることは、食の安全の確保にとって一歩前進といえます。しかし、暫定基準には、国際基準や海外基準の大幅な導入、加工食品の範囲の狭さ、一律基準の数値の妥当性、あるいは総量規制の導入の必要性など改善すべき点が残されており、その改善に取り組んでいきたいと思います。



