2005年3月26日(土)「しんぶん赤旗」
臨海開発でムダ遣い
都民には負担増 吉田都議が都政批判
都議会
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日本共産党の吉田信夫都議は二十五日、東京都議会予算特別委員会で締めくくり総括質疑に立ち、大型幹線道路や臨海副都心開発に巨額資金を注ぎ込む石原慎太郎都政のムダ遣いを批判し、見直しを求めました。
吉田氏は、都が直轄事業として事業費の半分を引き受けることにした中央環状品川線をとりあげ、従来の首都高速道路公団による施行方式では約五百億円だった都の負担が、新方式では千二百五十億円に膨れ上がると指摘。膨張した負担分を都民施策に回せば、都営住宅は二千五百戸、特別養護老人ホームは約五十施設、認可保育所も八十園つくることができるとして、「財政が厳しいといいながら、大型幹線道路などの分野は聖域ではないか」と予算の逆立ちぶりを批判しました。
吉田氏は、臨海副都心開発について、石原都政以前に注ぎ込んだ投資が約四千四百億円だったのに対し、石原都政は、埋め立て地の無償提供、会計の統合による現金や土地の移転、借金棒引きなど約二兆円も投入していると指摘。今後も、さらに約一兆円の都財政が使われるとして、「都財政最大のムダ遣いだ」と批判しました。
その上で、「臨海開発は、知事の責任で、新たな財政投入を最小限に抑えるよう見直すべきだ」と迫りました。
石原知事は、一度も答弁に立つことができませんでした。