2005年3月18日(金)「しんぶん赤旗」

春闘全国いっせい行動

賃上げ 全ての仲間に


埼玉

励ましあって

写真

ストライキをするJMIU北村バルブ製造支部の組合員たち=17日、さいたま市緑区

 〇五国民春闘全国統一行動の十七日、埼玉県では、国民春闘埼玉県共闘会議に結集する労働組合がストライキや職場集会を実施しました。すべての労働者の賃上げへ地域で春闘を盛り上げようと、大型バスも用意し、スト職場を次々と激励。企業要請、夜の決起集会と終日、行動しました。

 大型バスでの激励行動は約四十人が参加。朝、公務労働者の集会を激励後、さいたま新都心のNTTビル前でスト中の通信労組を激励しました。

 初参加の埼玉土建の広瀬雅章さん(35)は「大企業のNTTで、事実上の五十歳定年制がまかり通っているのは本当に許せないと改めて痛感しました。現場で頑張っている労働者と接して励まされました」と話します。

 さいたま市の北村バルブでは、会社側の低額回答に対し、JMIU(金属情報機器)支部がストを決行。作業服姿の鷹取明さん(55)は「子どもが中学生。教育費や子どもの将来を考えたら絶対に賃上げをしてもらわないと」と力を込めました。

 行動に参加したJMIU東京セキスイハイム支部の遠藤久男さん(55)は「『従業員もハイムが買える賃金に』と賃上げを求めているが、会社はゼロ回答。自分たちだけでなく、パートや未組織の仲間を励まし、励まされて地域全体でたたかっていく」と語っています。


東京

“結婚資金を”

写真

「誰でも時給1000円以上を実現しよう」と唱和して行進する労働者=17日、東京・立川市内

 東京・立川市内で開かれた3・17三多摩統一ストライキ集会は、小雨をついて約五百人の労働者が参加。集会後デモ行進しました。主催は、三多摩国民春闘共闘会議とJMIU(金属情報機器)東京・西部地域協議会。

 JMIUリオン支部の富沢広忠さん(29)と川村潤一さん(28)。「ぼくたちが入社したころは、一万円の賃上げとかあったけど、どんどんなくなって、今の回答額は五千六百円」と嘆きます。

 結婚している富沢さんが「一時金もらっても、何か買うって感じじゃなく、完全に生活費。遊びに行く余裕ないよね」といえば、独身の川村さんは「その点、ぼくの方が少し余裕はあるけど、結婚資金は全然たまらない」。「やっぱ、少しは生活がよくなるように、ちゃんと賃上げしてほしい」と話していました。

 「アメリカは戦争やめよ」と書いたカラフルなプラカードを掲げた立川相互病院の看護師、中嶋佐知子さん(27)。「自分も、将来の子どもも、戦争には行きたくないし、行かせたくありません。憲法を守る大切さについて、組合でも学習を始めています」といいます。

 「とにかく看護師を増やしてほしい。せっかく入った看護師を育てる余裕がなく、一年目で辞めてしまう人が多いのは、悔しくてなりません」と話し、唱和しました。


大阪

医療関係者も

 大阪では、ストライキや休暇をとった労働者一万人余が参加して「大阪総行動」をとりくみました。府内各地で朝の駅頭宣伝、企業、自治体、官公庁、裁判所への要請、集会とデモ行進と多彩に行動しました。

 大阪市では、春闘共闘とナースウエーブ実行委が共催し、大阪城公園内で千人の参加で「〇五春闘勝利総決起集会」。集会後デモ行進しました。

 パート労働者の時間給を二円引き上げる回答を引き出したところもあるJMIUは、半日ストを含め二百五十人が参加。「すべての仲間の要求を実現するまでたたかいぬく」と表明しました。

 三年連続ベアなしの回答を突きつけたJR西日本に対し、国労大阪地区本部は二百六十人が大阪支社前で抗議行動。その後、総決起集会に参加。「本社にも抗議する。たたかいに全力をあげる」と訴えました。

 医療関係では、四百人が休暇、勤務明けに集会にかけつけ、国立病院の独立行政法人化に続いて、府立の病院も独法化される攻撃に対し、「お金次第で受けられる医療が決まるようになるのは許せない。患者さんと働く者の命と健康を守るためにがんばりたい」と語っていました。

 大阪市では、女性たちが独自に「なにわ女の菜の花行動」やランチタイムデモを行いました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp