2005年3月3日(木)「しんぶん赤旗」
米バーモント州
39町でイラク撤兵決議
住民投票 他州でも実施へ
【ワシントン=浜谷浩司】米東部バーモント州の約五十の町で一日に実施された住民投票で、イラクからの米軍の撤退をブッシュ政権に求めた決議が、大半の町で採択されました。
決議に連邦政府を拘束する効力はありません。しかし、戦争の是非を問う米国で初めての公式な住民投票で決議が採択されたことは、イラク戦争批判の世論を反映するものであり、米軍撤退を求める運動に一段とはずみをつけることになります。
決議の内容は、町によって若干の違いはありますが、イラク戦争は間違いだったとし、撤兵を求めています。
ニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙二日付などによると、三十九町が決議を採択。一町は賛否同数で、否決は三町だけでした。三町では決議案について住民が審議だけを行いました。
米軍撤退に関する決議案の住民投票はマサチューセッツ州の一町でも予定され、ペンシルベニア州でも同様の動きがあると伝えられます。イラクでの米兵の死者は人口比でバーモント州が全米で最高です。