2005年2月26日(土)「しんぶん赤旗」

九条守り 世界に発信

横浜に5千人超集う

首都圏で初の講演会 第2会場も満員


 「九条を守り、世界に広げるために、踏み出そう」―首都圏ではじめてとなる「九条の会」の地方講演会として「『九条の会』をきく県民のつどい」が二十五日夜、横浜市の神奈川県民ホールで開かれました。冷たい雨が降る中、五千人を大きく超える参加者で第一会場、第二会場とも超満員となり、会場に入りきれず帰った人も相当数にのぼりました。



写真
「九条の会」をきく県民のつどいにつめかけた人たち=25日、横浜・神奈川県民ホール
写真
第2会場もうめて話に聞き入る人たち

 最高気温六度という肌寒さのなか、会場には開会直前まで長い行列ができる盛況。第一会場は参加者がロビーにあふれ、モニターに見入っていました。第二会場も、いす席の前後に座り込む人などで身動きできない状態になりました。

 東京から参加した女子学生(21)は「改憲の流れは既定のものかと思っていたけど、こんなにたくさんの人たちが集まっていることを知り、話を聞いてやっぱり九条は守らなくてはと思った」と語っていました。

 講演したのは、作家の大江健三郎さん、小田実さん、評論家の加藤周一さん。鎌倉在住の井上ひさしさんが特別参加し、第二会場であいさつすると大きな拍手が起こりました。また、フェリス女学院大学長の本間慎さんが開会あいさつ、脚本家の小山内美江子さんが病を押して参加し、閉会あいさつしました。

 「九条を守ることは、四五年の八月十五日にさかのぼって近代的自由の意味を考えること」と語りかけた大江氏。加藤氏は「私たちは政治的旅人として、九条を守るのか戦争可能な国にするのか選択が迫られている」と問いかけました。

 会場には、都内の大学でつくる「九条の会」の学生二十人など若い人の姿も目立ちました。保育士の橋本貴彦さん(32)は「改憲の流れを知らなかったら憲法に注目していなかったかもしれない。加藤さんの話のように、人権と民主主義と平和は結びついていて、一つが壊れたらほかも壊れる。ここに来ていない人に関心をもってもらうようにしたい」と語りました。



もどる
日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ

著作権についてリンクについてメールの扱いについて
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7  TEL03-3403-6111 FAX03-5474-8358 Mail:info@jcp.or.jp