2004年11月15日(月)「しんぶん赤旗」
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福島県国見町長選挙が十四日投・開票となり、日本共産党が推薦する、元党町議の佐藤力氏(57)=無、新=が、現職の冨永武夫氏(72)=無=を三百七十八票差で破り初当選しました。
福島県での日本共産党員首長は、霊山町の大橋芳啓町長に続き二人目、全国では十三人目です。
町長選挙で最大の争点となったのは市町村合併問題。佐藤氏は、伊達六町(伊達、国見、梁川、保原、霊山、月舘)合併を進める冨永氏に対して、隣町である桑折町が離脱して枠組みが破たんした六町合併を白紙に戻し、住民の声をよく聞き反映していくことなどを訴え、共感を広げました。
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開票結果は次の通り。
当佐藤 力57新三五一四
冨永武夫72現三一三六
(投票率74・81%)
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午後八時すぎ、当選の電話を受けた佐藤氏が、大きく目を見開き、こぶしを握り「当選した!」と力強く声を発すると、事務所は歓喜の嵐に。事務所前には約百五十人の町民が集まり、互いに手を握り締め、肩を抱き合う人もいました。
マスコミも注目する中、満面の笑顔でバンザイをした佐藤氏は、当選あいさつ。
これまで党国見支部が三十号に及んで合併について発行してきた、新聞折り込みの「民主国見」が町民に待たれていたことにも触れながら、「合併協を離脱し、当面自立していくことが町民のしあわせになると訴えてたたかった。この結果は究極の住民投票であり、議会の理解を得て実現したい。全力で頑張る」と決意をのべました。
当選報告を聞いた五十九歳の男性は「力さんはいろんなことにまじめな人だと、議員時代から町民に知られていた。合併についても細かいところまでまじめに考えて知らせてくれた」とのべ、七十歳の男性は「力さんは虐げられてきた農民や町民の気持ちがわかる人。公約通り町民のために頑張ってほしい。必ずやってくれると信じている」と話していました。