日本共産党

2004年11月13日(土)「しんぶん赤旗」

バンドン10原則って?


 〈問い〉 先日、北京で開かれたアジア政党会議の宣言にもりこまれた「バンドン10原則」というのはどういうものですか?(東京・一読者)

 〈答え〉 1955年4月18〜24日にインドネシア・ジャワ島の高原都市バンドンで開かれたアジア・アフリカ首脳会議で採択された世界の平和と友好的協力のための基本原則のことです。

 バンドン会議は、アジア・アフリカの旧植民地国が独立後、欧米諸国を入れずに結集した初めての国際会議で、日本を含む29カ国の政府代表が参加し、経済協力、文化的協力、人権及び自決、従属下の民族の諸問題、パレスチナなどの諸問題、軍縮と核兵器全面禁止を訴える世界平和と協力の促進、世界平和と協力の増進にかんする宣言を盛り込んだ最終コミュニケを採択しました。10原則は「世界平和と協力の増進にかんする宣言」にあります。

 (1)基本的人権と国連憲章の尊重(2)国家主権、領土保全の尊重(3)人種、諸国家の平等(4)内政不干渉(5)国連憲章に従い諸国民が個別的、集団的に自国を防衛する権利の尊重(6)集団的防衛機構を大国の特定の利益に用いず、他国に圧力をかけない(7)領土保全、政治的独立への侵略、脅迫、力の行使をしない(8)国際紛争は国連憲章に従い、関係国が選択する平和的手段で解決(9)共通の利益と協力の増進(10)正義と国際的義務の尊重、の10点です。

 バンドン会議は、軍事同盟に反対する国も、それに参加していた国も立場の違いを乗り越えて、植民地主義の克服、民族自決、核兵器禁止、体制の異なる国家がともに平和に生きるという大きな目標のために団結と連帯を示しました。その10原則は、インドと中国が54年6月に確認した平和5原則(領土、主権の尊重 不侵略 内政不干渉

 平等・互恵 平和共存)を発展させたものとなり、非同盟諸国会議(61年発足 現在116カ国が加盟)の運動に引き継がれました。非同盟諸国は来年4月、同じバンドンの地でアジア・アフリカ会議50周年を記念する首脳会議を開きます。(崎)

 〔2004・11・13(土)〕



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