日本共産党

2004年6月9日(水)「しんぶん赤旗」

夫婦別姓法 なぜすすまない?


 〈問い〉 夫婦別姓にたいして日本共産党はどう考えますか? また、素朴な質問ですが、夫婦別姓がとりざたされてもうずいぶんとたつのに、なぜ法案が通らないのですか? (東京・一読者)

 〈答え〉 日本共産党は、男女平等を前進させるため、1987年以来、希望すれば別姓を選択できるよう民法改正を提案し、97年には、民法改正案大綱を発表し、実現に努力してきました。

 法制審議会が96年に法案要綱を答申して以来8年、政府から法案が国会に出されたことはありません。自民党の一部議員の反対をうけて、政府が法案提出に消極的な態度をとり続けていることが問題なのです。

 今回、自民党法務部会が二年ぶりに議論を開始しましたが、またも国会提出を見送りました。党内に、夫婦別姓にすると「家族の一体感が損なわれる」「子どもに悪い影響を与える」などの頑強な反対論があるためです。背景に、戦前の男性を中心とした「家」制度のような一体感を求める復古的な空気があることも見逃せません。

 民法の改正については国連女性差別撤廃委員会からきびしい指摘がされており、政府自身の責任ですすめるべきです。

 日本共産党と民主、社民の野党三党はこれまで何度も共同で民法改正提案を国会に提出してきましたが、ほとんど審議もされずに見送られてきました。今国会にも、5月14日、選択的夫婦別姓や婚外子(非嫡出子)の平等な相続などを実現する民法の一部改正案を国会に提出しました。(1)婚姻の適齢を男女とも18歳とし(現行法は女性のみ16歳)、再婚禁止期間を百日に短縮する、(2)夫婦は婚姻の際に、夫または妻の姓か、各自の婚姻前の姓を称する、(3)別姓の子は、出生の際に父母の協議でどちらかの姓を称する、(4)非嫡出子の相続分は、嫡出子と同一とする―などが骨子です。

 しかし、法案は委員会にも付託されていません。日本婦人団体連合会やさまざまな女性団体が選択的夫婦別姓を求める署名などすすめています。政府に声を上げていきましょう。(

 〔2004・6・9(水)〕


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