日本共産党

2004年5月29日(土)「しんぶん赤旗」

社会主義と共産主義の違いは?


 〈問い〉 社会主義と共産主義の違いについて教えてください。(愛知・一読者)

 〈答え〉 日本共産党は今年一月の第23回党大会で綱領を改定し、社会主義社会と共産主義社会を区分してとらえる、二段階論はとらず、一つの社会の連続的な発展としてとらえる立場を明確にしました。

 未来社会について、これまでは、生産物の分配の仕方を基準にして、「能力に応じて働き、労働に応じて受けとる第一段階」=社会主義と、「能力に応じて働き、必要に応じて受けとる」という「高い段階」=共産主義という区分でとらえることが国際的な“定説”でした。

 しかしこれは、科学的社会主義の学説をつくりあげたマルクスやエンゲルスの考え方ではなく、レーニンが『国家と革命』のなかで展開したもので、のちにスターリンらによって、ソ連社会を美化する道具だてとして最大限に利用されました。

 マルクスやエンゲルスが、未来社会の中心的問題としたのは、分配問題ではなく、生産様式の変革=「生産手段の社会化」にありました。

 日本共産党は、今回の綱領改定にあたり、「レーニンのマルクス解釈の誤りを是正することを含め、従来からの国際的な“定説”を根本的に再検討」(「綱領改定についての不破議長報告」)し、「社会主義的変革の中心は、主要な生産手段の所有・管理・運営を社会の手に移す生産手段の社会化である」「社会化の対象となるのは生産手段だけで、生活手段については、この社会の発展のあらゆる段階を通じて、私有財産が保障される」と、明確に記しました。

 マルクスやエンゲルスは、用語上も「社会主義」と「共産主義」を同じ意味で、状況に応じて使っていました。日本共産党も今後は、「社会主義」「共産主義」の二つの用語を同じ意味で使うことにし、未来社会をきちんと表現するときには「社会主義・共産主義社会」と表現することにしています。(湯)

 〔2004・5・29(土)〕


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