日本共産党

2004年5月19日(水)「しんぶん赤旗」

犠牲者に国家賠償を

治維法国賠同盟

法制定を衆院議長らに要請


 戦前、戦争に反対した人々を治安維持法にもとづき逮捕、拷問、投獄した日本政府に対して、謝罪と賠償を求めている治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟(中西三洋会長)は十八日、「犠牲者への国家賠償法」(仮称)の制定を国会議員に要請しました。

 全国から百四十一人が要請に参加。三十四万二千人分の国家賠償法の制定を求める請願署名を議員に手渡しました。

 衆院第一議員会館で開かれた集会では日本共産党の林紀子参院議員があいさつ。犠牲者のひとりで山口県から参加した田熊真澄さん(95)は「ふたたび戦争と暗黒政治を許さず、がんばっていきたい」と話しました。

 同盟の松崎濱子顧問(91)、高嶋信敏副会長らが、河野洋平衆院議長に面会し要請。日本共産党の穀田恵二衆院議員が同席しました。

 松崎さんは戦前、地下鉄銀座線で出札係(きっぷ売り)として働いていました。徴兵を理由とした運転手への退職強要、賃下げなどに抗議し四十日間のストライキをたたかい勝利した「もぐら争議」に参加。争議の一カ月後、松崎さんは十八歳で、特高警察につかまり、帯を取り上げられてけとばされ、裸にされたなど生々しい記憶を語りました。

 松崎さんは「戦後、治安維持法は『なかったことにする』とされましたが、『ごめんなさい』の言葉もなく現在に至っている。せめて謝っていただきたい」と河野議長に訴えました。

 議長は「日ごろ見落としていることを再認識した。しかるべき場所で検討したい」と答えました。


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