しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年8月18日(水)

横浜市長選 22日投票 記者座談会

山中候補 共感広げる

政策・魅力伝え逆転勝利を

 大激戦・大接戦となっている横浜市長選(22日投開票)まで1週間を切りました。情勢や各陣営の動きを担当記者が話し合いました。


写真

(写真)有権者と対話する山中竹春候補=横浜市神奈川区

「横一線で競り合い」

  市長選への関心が高まってきた。「読売」17日付は、「関心ある88%、投票に行く68%」、新人で市民と野党の共同候補の山中竹春候補(前横浜市立大学医学部教授)が、自民・公明が全力で支援する小此木八郎氏、現職の林文子氏と「横一線で競り合い」としている。

共闘が威力発揮

  自民党は、菅義偉首相(衆院2区)が危機感をあらわに、官邸から電話攻勢をかけている。自民党幹部は「小此木氏と林氏が共倒れなら大問題と明言」(「神奈川」17日付)という。そのために山中候補落としに全力を挙げている。「野党と市民対自公」の対決構図で、総選挙前哨戦の様相が鮮明になっている。

  共産・立民・社民の幹部と「カジノ反対の市長を誕生させる市民の会」代表世話人の岡田尚弁護士がそろって登場する「市民と野党の共同メッセージ」動画も近く公開される。野党が分裂した4年前とは大きな違いだね。山中陣営には勢いが出ている。

カジノ・菅NO

  「圧勝」という小此木陣営の思惑が外れたのはなぜか。

  一つはIR(カジノを中核とする統合型リゾート)誘致問題だ。神奈川新聞17日付では、IR誘致「反対」が増え続けて73%に。「反対」の4割が山中支持、「賛成」の4割が林支持だ。小此木氏は出陣式で「カジノ反対と言っても信用されない」と打ち明けていた。

  菅内閣の支持率低下が止まらず、自民党が政権を奪還して以降最低を更新していることも大きい。新型コロナウイルス感染対策は科学を無視、強権に頼り、自己責任を持ち込むなど致命的欠陥をあらわにしている。その最悪の現れが五輪開催の強行だ。市民の菅政権への憤りが、菅首相直結の小此木氏に向いている。

  一方で、市民の思いとぴったり一致したのが「カジノとコロナから市民を守る」を訴える山中氏だ。48歳と若く、小学生の子育てパパというのも、新しい市政をという願いと結びついて共感を呼んでいる。

  市長選の結果は菅政権の命運に直結するだけに、自民党の勝利への執念も半端ではない。林氏支持の自民市議への締め付けを強め、複数の自民市議がSNSで「(山中氏は)どうやらガチガチの共産党候補」「共産党丸がかえの候補は今後大量の物量を投入し」などと根拠のない反共攻撃をしている。街頭からもマイクで「共産党の候補に負けるわけにはいかない」と訴えている。

期日前36%増

  問題は山中氏の名前がまだ知られていないことだ。「期日前投票で、共産党支持者が知らずに別の人に入れた」「共産党はだれを応援しているかと尋ねられた」という声があちこちから聞こえる。期日前投票は、過去最多だった前回より36%増。急がないと後の祭りになりかねない。

  「カジノ署名」の受任者や協力者には「山中さんは仲間」と思ってもらえる。話せていない人が多いということは「伸びしろ」が大きいということ。逆転勝利して横浜から政権交代の審判を下すチャンスをつかむ。最後までの奮闘が勝敗のカギだ。


pageup