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2021年8月14日(土)

横浜市長選 投票日まであと1週間余

自公VS市民と野党 対決構図が鮮明に

山中候補勝利へ勢い

 22日の投票日まであと1週間余りとなった横浜市長選。「自民・公明が全力応援の候補VS市民と野党の共同候補の山中竹春候補」の対決構図が鮮明になっています。(畑野孝明)


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(写真)有権者に支持を訴える山中候補と(右へ)宇佐美さやか市議、上野たつや県議=13日、横浜市神奈川区

 13日、日本共産党が支援する山中候補は横浜市神奈川区の東神奈川駅前で朝6時から宣伝。次々と参加者が増え、8時には日本共産党や立憲民主党、社民党、市民団体など約40人が山中勝利を呼びかけ、勢いを示しました。

議員総動員して

 市長選には前閣僚を含む元国会議員や元知事、現職市長など過去最多の8人が立候補しています。

 数百人の参加者が会場を埋めた自民党の小此木八郎候補の出陣式には、河野太郎、甘利明、野田聖子ら各衆院議員をはじめ、自民・公明の神奈川県内外の国会・地方議員が勢ぞろい。菅義偉首相のおひざ元の横浜市で都議選に続いて敗北すれば、自公にとって秋の総選挙で大きな打撃となるだけに、「自主投票」とは名ばかりの総力戦の構えを見せました。出陣式に参加しなかった菅首相(神奈川2区)も、3日の自民党本部役員会で「小此木八郎をよろしくお願いします」と異例の呼びかけ。

 山中候補の出陣には、カジノ反対の市長を誕生させる横浜市民の会の岡田尚代表世話人、横浜港ハーバーリゾート協会の藤木幸夫会長が応援演説し、約20万のカジノの是非を問う住民投票を求める署名を集めた幅広い陣形がしっかり維持されていることを示しました。

メディア「猛追」

 署名運動をはじめとしたカジノ誘致反対の圧倒的な世論が、選挙への有権者の関心を高め、どの候補者を選ぶのかの大きなものさしになっています。

 8人の候補者のうち6人がカジノ反対を表明。住民投票条例を否決した自公の横浜市議が支援する小此木氏も、菅内閣の閣僚として推進してきたのに、選挙では「横浜へのカジノ誘致とりやめ」を表明しています。

 告示後、メディアは「小此木氏がわずかに先行、山中氏と林氏が猛追」「朝日」8月12日付)などと報道。自公が総力を挙げて後押しして圧倒するはずの小此木氏の伸び悩みを示すものとみられます。菅内閣の閣僚としてカジノを推進してきただけに、小此木氏自身「カジノ反対を訴えても“どうせ菅さんと結託しているんでしょう”と言われる」(8日の出陣式)と嘆きました。

 コロナ対策や五輪開催強行などで菅政権の支持率が、29%(NHK10日調査)にまで低下したことの影響も指摘され、陣営内の「首相は応援に来ないで」との声も報じられています。

 一方、山中氏は、高い知名度をもつ有力候補が居並ぶ中、直前に立候補表明した「無名の新人」にもかかわらず、序盤戦ですでに当選を争える位置につけています。山中候補が打ち出した「敬老パス自己負担ゼロ」「子どもの医療費を中学生までゼロ」「出産費用ゼロ」の「三つのゼロ」も評判です。

 「朝日」調査では「山中氏は立憲支持層の5割(を固めた)」の到達。共産党が山中氏を支援していることも、党の支持者にも十分知られていません。共産党支部の対話でも「山中さんの名前が知られていない」「だれに投票していいのか分からないと言われた」との声が多く寄せられています。「伸びしろ」の大きさとともに、「このままでは歴史的チャンスを逃しかねない」事態です。

三つのものさし

 11日に開かれた「市民の市長をつくる会」などの決起集会で情勢報告した日本共産党の代表は、8人の候補者の中で、なぜ山中候補なのかを(1)20万の署名運動の思いをまっすぐに引き継げる(2)コロナ対策をしっかり推進できる(3)菅政権の悪政と真っ向から対決し新しい政治の流れをつくる―の「三つのものさし」を紹介。「+1」として、最も若い候補者で、子育て世代・現役世代の代表として活躍できることを挙げました。

 「つくる会」は逆転勝利に向け「活動量と協力者を増やして支持拡大の飛躍を」「連日の宣伝、特に18日は集中的に駅頭宣伝を」と呼びかけています。


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