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2021年7月3日(土)

都議選の「核心」 伝えないNHK

コロナ対策 各党主張提示なし

 選挙中のニュースで、もっとも伝えてほしい事柄とは。どの政党、どの候補者がどんな政策を訴えているかでしょう。

 実際の都議選報道はどうか。コロナ禍で五輪・パラリンピックが強行されようとしていることに不安が広がっています。まさにその東京で行われる重要な選挙なのに、ニュースの花形、NHKの午後7時のニュースでは、告示日こそ都議選の様相、争点にふれたものの、あくまで「さらり」と。各党党首の第一声を並べてお茶を濁したという感があります。「コロナ対策がいちばんの争点」としつつ、各党、各候補が、どんなコロナ対策を取ろうと主張しているのかといった、具体的な提示はありません。

 NHKが告示前の6月23日を締め切りに各候補者に回答を求めたアンケートの詳報も、五輪、カジノ誘致、羽田新ルートなどの重要な争点について質問していたのに、いまだ放送された様子はありません。ネット上には公表されてはいても、ネットを駆使できる人ばかりではなく、放送局としての使命を忘れてはいないか。

 放送局の選挙報道の核心は、視聴者に放送を通じて政策を伝え、判断の材料を豊富にそろえること。それでこそ「民主主義に資する」放送の姿です。


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