しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年6月19日(土)

きょうの潮流

 「ふんだりけったりだ」。消費税の増税反対署名で知りあった飲食店のあるじが困り果てていました。10%に引き上げられ、売り上げが減ったそばからコロナで自粛。蓄えや借金でしのいできましたが、もう限界だと▼都内で2店舗を構えていましたが、居酒屋は閉じることに。一方で酒を出してにぎわう店もあり、「正直者がバカを見る」と憤ります。都からの協力金も届かず、店を続ける補償もない。生活の不安だけが募る日々です▼不公平といえば…話は五輪へ。これだけ国民に我慢を強いながら、何十万もの人が集まる大イベントを開く。人もカネも注いで。しかも選手村では酒を飲むこともOK、ワクチンの優先接種や医療も手厚くするという。国や都のやることは逆さまだ―▼同じ思いは飲食や観光業だけでなく、さし迫った現場で心身をすり減らす医療関係者をはじめ、社会のあちこちから。だからこそ五輪中止を求める声が多数なのに、あくまで強行の菅首相は観客ありにも執着を。感染リスクが大きいと専門家が「無観客」を提言しているのに、です▼自民党とともに突き進む公明党からは「五輪中止は極めて非現実的」(山口代表)、「国の威信としてなんとしても成功させなければ」(北側副代表)との放言が。いったいどんな現実を見ているのか、国のための五輪なのか▼感染再拡大の警鐘が鳴るなかで宣言を解き、五輪ありきで「おれは勝負した」と語っているという首相。博打(ばくち)の対象にされているのは国民の命とくらしです。


pageup