しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年6月16日(水)

早いもの勝ちを促進

参院本会議 宇宙資源法が成立

内閣委員会で田村氏が批判

 民間事業者に宇宙資源の所有権を認めることを目的とした宇宙資源法が、15日の参院本会議で賛成多数で可決・成立しました。日本共産党は反対しました。

 日本共産党の田村智子議員は14日の参院内閣委員会で反対討論し、「国際法上、明確に定められていない宇宙資源の取り扱いを国内法で一方的に定め、宇宙の探査・開発能力のある一部の先進国だけでのルール作りを狙うものだ」と指摘。「宇宙資源の扱いは、途上国も含めた合意を得た国際ルールに基づくべきで、本案は早いもの勝ちの開発競争を促進する」と批判しました。

 田村氏は、宇宙探査の実施状況や結果の可能な限りの公開を求める宇宙条約の下、宇宙の科学的探査の結果は、他の天体の地質分布なども含めて基本的に全て公開されていると述べ、「早いもの勝ちの宇宙開発競争により、全人類に成果を還元すべき宇宙の科学的調査、探査結果の公開が後退しかねない」と強調しました。

 その上で、同法案の背景には、月面での継続的な探査の実現をめざす米国主導のアルテミス計画への参加があると指摘。「軍事面を含め、米国と一体の宇宙政策の推進は宇宙の平和利用からいっそう逸脱するもので、容認できない」と主張しました。


pageup