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2021年5月21日(金)

「病床削減法案」を可決

倉林議員反対討論 医療提供 脆弱さらに

参院厚労委

写真

(写真)反対討論する倉林明子議員=20日、参院厚労委

 「病床削減推進法案」が20日の参院厚生労働委員会で自民、公明、維新、国民民主各党の賛成多数で可決されました。日本共産党と立憲民主党は反対しました。共産党の倉林明子議員は反対討論で、コロナ禍で日本の医療提供体制の脆弱(ぜいじゃく)さが明らかになったとして、病床削減を進めるのは「断じて許されない」と強調しました。

 倉林氏は、消費税を財源に病床削減への補助金を法定化する同案を批判。医療の逼迫(ひっぱく)で入院できず施設や自宅で亡くなるコロナ患者が相次ぐ一方、今年度予算で削減される病床は単純計算で1万床規模にのぼるとして、補助金と厚労省による公立・公的病院再編統合リストの撤回こそ必要だと主張しました。

 また、同案が医師の時間外労働を「過労死ライン」の2倍の年1860時間まで容認しているとして、「現状の医師の異常な働き方を合法化し、過労死の増加につながる。到底容認できない」と批判。「過重労働は絶対的な医師不足によるものだ。労働時間の上限規制はせめて他の職種と同水準とすべきだ」と強調し、医師が人間らしく働ける本当の「働き方改革」を求めました。

 倉林氏は、同案で推進する医師から他の医療従事者への「タスクシフト」(業務移管)に対しても、絶対的な人手不足を放置したままリスクの高い医療行為の業務移管を進めれば「医療の質・安全性を脅かしかねない」と指摘し、医師・看護師の大幅増員こそ必要だと力説しました。


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