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2021年4月28日(水)

過労死ライン2倍批判

医師時間外 病床削減法案で参考人

参院厚労委

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(写真)陳述する中原のり子参考人=27日、参院厚労委

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(写真)答弁する福井淳参考人=27日、参院厚労委

 参院厚生労働委員会は27日、病床削減推進法案の参考人質疑を行いました。同法案は、病床削減した病院に給付金を配る事業を盛り込み、医師の時間外労働の上限を過労死ラインの約2倍(年1860時間)まで認めるもの。

 過労死を考える家族の会の中原のり子氏は、小児科医の夫を過労自死で亡くし、全国でも医師の過労死・過労自死が後を絶たないと述べ、「なぜ過労死ラインの2倍まで認めるのか理解できない」と批判。若手医師と共同し、8000人分の反対署名を厚労省に提出したことを紹介し、「新型コロナウイルス感染拡大の前から医療現場はひっ迫していた。適切な人とお金の配置が必要だ」と述べました。

 自治労の福井淳衛生医療局長は、感染症の拡大時に「公立・公的医療機関で確実に医療を提供するには、有事に備えて人員に余分をもたせる災害対策の発想に基づいた人員の拡充と財政支援が求められる」と指摘。病床の再編統合について、「コロナ第4波が到来するなか、現在が本当に再編を促す時期なのか。公立・公的病院のリストは取り下げるべきだ」と主張しました。

 日本共産党の倉林明子議員は、「医師の『働き方改革』の原点は過労死をなくすことだ」と投げかけ、中原氏は「過労死防止法が2014年にできたが、過労死は減らず、じくじたる思いだ。政府の強い政策を求める」と応じました。


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