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2021年4月27日(火)

共闘が日々発展・進化へ

参院長野補選 羽田氏

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(写真)開票報告会に駆けつけた支援者の祝福を受ける羽田次郎氏(右)=25日、長野市

 新型コロナに感染した羽田雄一郎氏の死去に伴い行われた参院長野選挙区補選。雄一郎氏の実弟で市民と野党(日本共産党、立憲民主党、社会民主党)の統一候補の羽田次郎氏(51)が勝利し、2016年、19年に続き参院の共闘の議席をかちとりました。

 25日夜の開票報告会で、羽田氏は同日に県内でコロナに感染して死去した4人の患者を追悼。「新型コロナの一日も早い収束をやりとげる」との決意に、大きな拍手が起こりました。長野市の男性(82)は「次は政権交代だ」と語りました。

無党派層の6割

 投票率は過去最低の44・40%。羽田氏は41万5781票(得票率54・77%)を獲得し、自民党元衆院議員の小松裕氏(59)=公明推薦=を8万9955票差で破りました。杉尾秀哉氏(現立民)が自民党現職を破った16年参院選(7万4078票差)を上回る票差です。19年参院選で共産党は比例で10万1579票を得ています。

 衆院小選挙区別では、5区すべてで羽田氏の得票が小松氏を上回りました。

 信濃毎日新聞の出口調査によると、回答者全体の4割を占めた無党派層の61%が羽田氏に投票。同紙は選挙結果を「菅政権 衆院選へ痛手」(26日付)と報じました。

 菅政権に「後手後手のコロナ対策だ」との不満が高まる中、小松氏を公認する自民党は選挙戦で「いのちと暮らし、雇用を守る」と宣伝。消費税増税など「命も暮らしも雇用も壊して、よくぞ言えたものだ」と市民の批判が広がりました。

小選挙区単位で

 市民と野党の共闘も日々発展、進化をとげました。羽田氏と信州市民アクション、3野党は話し合いを重ね、2月に政策協定を締結。過去2回の参院選よりも踏み込み「消費税を10%から5%に軽減」「原発ゼロ社会」をめざすなどの政策を盛り込みました。

 選挙戦でも共闘の力が大いに発揮されました。五つの衆院小選挙区単位で、共闘する市民運動の組織を確立。告示日から毎日、各地で市民が野党と並んでマイクを握り、羽田候補を押し上げました。過去2回の参院選でもなかったことです。

 共産党もビラを告示前50万枚、告示後40万枚を作製。対話・支持拡大、宣伝にスタンディングと市民団体、他野党と協力し奮闘しました。

 小松氏の陣営は応援弁士に自民、公明の国会議員を投入。業界団体締めつけの組織戦のほか、日程の都合がつかず公開討論会を欠席した羽田氏を「逃げた」かのように嘲笑する攻撃にも出ました。

 しかし県民は菅自公政権に厳しい審判を下しました。来たる総選挙で県内全小選挙区から自民党を一掃する展望を切り開きました。

当羽田次郎51立新 415781

 小松裕59自新 325826

 神谷幸太郎44N新 17559

 (投票率44・40%)


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