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2021年4月22日(木)

6氏即時任命求め声明へ

学術会議総会始まる

きょう決定の見通し

写真

(写真)東京都内で開催し、ユーチューブで配信された日本学術会議総会=21日

 日本学術会議の総会が21日、東京都内で始まりました(オンライン併用、23日まで)。梶田隆章会長が、菅義偉首相によって任命を拒否されている会員候補6人の「即時任命」を強く求める声明を提案し、議論しました。22日の総会で決定される見通しです。

 学術会議は昨年10月に開催した総会でも、任命拒否撤回を求める要望書を出しています。梶田会長は、昨年の要望書をはじめ、1月に出した幹事会声明、8回にわたる井上信治科学技術担当相との会合などで、政府に繰り返し任命を求めてきたものの、正式な回答や説明がないまま、今総会を迎えることになったとして、「解決をさらに強く求めたい」と声明を提案しました。

 政府・自民党が求めている学術会議の組織改革については、学術会議のあり方として重要な五つの要件を満たす必要性をあげたうえで、その点からみて国の機関である現在の設置形態を「変更する積極的理由を見出(みいだ)すことは困難」とまとめた幹事会の案を議論。会員からは、「政府のおどしに屈するような設置形態や学術会議法を変えることはすべきではない」、「特殊法人に変更する余地があるような文言を残すべきではない」、「改革案はあくまで自分たち自身の前向きなものであるべきだ」といった意見や懸念が出ました。

 井上担当相は総会冒頭にあいさつし、会員に任命拒否への懸念があるのは理解しているとしながら、学術会議の改革を進めたいと述べ、会議側の要求には答えませんでした。

 学術会議の2019年10月から1年間の活動に関する評価を報告した外部評価有識者の田中優子座長(前法政大学総長)は、評価対象期間から外れているものの「極めて大きな問題」として任命拒否問題に言及。政府への要望書や声明の発出、あり方についての中間報告を評価し、「学術会議の存在を周知する機会となった」と述べました。


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