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2021年3月28日(日)

原発依存 10年延長

改定振興特措法が成立

田村氏反対討論

写真

(写真)田村智子議員

 原発立地自治体や隣接自治体の公共事業への国の補助率のかさ上げなどを行う原発立地地域振興特措法の期限を10年延長する同法改定案が26日の参院本会議で自民、公明両党と日本維新の会などの賛成で可決・成立しました。日本共産党と立憲民主党は反対しました。

 同日の参院内閣委員会で反対討論した日本共産党の田村智子議員は、東電福島第1原発事故によって、原発の「安全神話」が崩壊したにもかかわらず、10年もの延長を行う改定案は、原発再稼働と核燃料サイクル政策推進につながるものだと批判しました。

 田村氏は同法に基づく各県の振興計画は参院審議の開始後に初めて提出されたと指摘。原子力防災や避難の具体的な記載が皆無で、どのような財政支援が行われたのかが分からないことや、2002~04年にかけて策定されてから一度も見直しが行われていないことなどを示し、「事業所集積、基幹道路やハコモノの建設への財政支援が原発推進とともに行われ、立地周辺自治体の原発依存を温存してきた」と強調しました。

 また、多額の原発推進財源が過大な公共事業や施設整備に投じられ、その維持管理費が自治体財政を圧迫するゆがみをもたらしていると指摘。「原発立地地域に求められるのは、原発を廃炉にすることで住民の命と故郷を守り、現実的な避難計画をもつこと、原発に頼らずに地域と産業の振興を支援することだ」と主張しました。


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