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2021年3月11日(木)

もっと日本共産党

東京五輪・パラどう考える?

中止し、コロナ対策に集中を

 Q 東京オリンピック・パラリンピックは今夏に開催予定ながら、新型コロナウイルスの感染は収まっていません。共産党はどう考えていますか?

 A 日本共産党は今夏の東京オリンピック・パラリンピックは中止し、新型コロナウイルス収束のためにあらゆる力を集中するべきだと主張しています。その理由として志位和夫委員長は、三つの点を挙げました。

 一つは、ワクチン接種が始まっても安全に大会を開ける保証はないことです。ワクチンの効果が発揮されるには、大多数の人に免疫ができ感染が広がりにくくなる集団免疫が必要です。しかし、世界保健機関(WHO)は「今年中に達成することはありえない」と断言します。

 菅義偉首相は「ワクチンを前提としなくても安全安心な大会を開催できるように準備を進める」と言いますが、具体的な根拠は示せていません。

 アスリートにとって公平に競技する条件がないことも問題です。各国の感染状況によって練習環境が影響を受けています。ワクチンの接種でも先進国と途上国の間には格差があり、「アスリート・ファースト」の立場からも開催できる条件はありません。

 医療従事者の確保も困難な状況です。オリンピック・パラリンピックに必要な医療従事者は1万人とされています。しかし、コロナ禍で全国の医療機関は逼迫(ひっぱく)しており、劇的に状況が改善されない限り、多数の医療従事者を医療の現場から引き離すことは現実的ではありません。

 志位委員長は「開催都市のある国として、『東京五輪・パラありき』ではなくゼロベースから開催の是非を再検討し、東京都、組織委員会、IOC(国際オリンピック委員会)などとの協議を開始すべきだ」と述べています。


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