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2021年2月27日(土)

きょうの潮流

 結婚にともなって夫の姓にするか、妻の姓にするか。「じゃんけんで決めた。勝ちたいと気合を入れた」という知人がいました▼夫婦同姓が法律で定められているのは、世界の中でも日本だけ。夫の姓にしたカップルが96%にも上ります。日本がジェンダーギャップ指数121位という現実がここに示されています▼NHKの「ETV特集」がこの問題に切り込みました。「結婚したら当然、自分の姓に」と思っていた男性。相手の女性が「あなたの名字になりたくない」と言い出し、女性の姓にしようと決断しますが、自身の両親が猛反対。事実婚に踏み切った二人は、夫婦別姓について学んでいきます▼夫婦同姓の始まりは明治時代の「家」制度。国家のもとでは天皇が父で、皇后が母、国民は天皇の子と見なされたのです。戦後、「家」制度は廃止されましたが、夫婦が同じ「氏」を名乗ることは残りました。番組の取材に応えて、共産党の志位委員長が「強制的夫婦同姓制度」とコメントしています▼夫と妻が同姓であろうと、それぞれの姓を名乗る別姓であろうと、二人が選択すること。自由に姓が選べないのは、平等や個人の尊厳を掲げた憲法に反すると、裁判に訴えるカップルも少なくありません▼選択的夫婦別姓を求める声は年々高まり、いまや50代以下では8割以上との世論調査も。菅首相は昨年の国会で、過去に自身が選択制を提唱してきたことに「責任がある」と認めています。選択的夫婦別姓の実現にもはや壁はないはずですが。


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