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2021年2月12日(金)

森会長の女性蔑視発言 街の声は――

「辞任当然 遅すぎる」

“私も差別受けた” 体験語る青年も

 女性蔑視発言で東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が辞任する方向で調整に入ったというニュースが流れた11日、市民から「当然だ」「カッコ悪い」と非難の声が上がりました。東京都のJR渋谷駅前で聞きました。(小梶花恵、津久井佑希)


 「(森会長は)心の中で女性を軽視していると分かってた」と話す工事現場監督の女性(23)=東京都=は、就職して1年目の職場でも同様に感じることがあるといいます。職場の女性は自分だけで、「使ったコップなどを洗えるように洗剤を用意すると、私が洗うのが当然のように言う人もいる。『女はお茶くみ』と思ってるんだろうと感じることがいっぱいある。森さんもそれと同じ」と振り返ります。

「カッコ悪い」

 森会長の辞任について、「批判されても辞めなかったこともカッコ悪いし、批判が高まってから辞めるのもカッコ悪い」と酷評。国際オリンピック委員会(IOC)が批判の高まりに態度を変えたことについても、「カッコ悪い」といい、「組織を代表するような人たちは、自分の発言で相手がどう思うか考えるべきだ」と話しました。

 会社員の女性(25)=横浜市=は森会長の暴言を「一言で言えば最低」と批判しました。自分の家庭環境を振り返り、「兄と弟がいる中で、自分だけが両親から『女だから家のことをやれ』と言われ続けた。もっと平等にあつかってほしかった」と声を落としました。

 会社員の男性(48)=東京都=は「辞任は当然。遅すぎる」と断言。「思っているからこういうことを言うんだろうけど、男性、女性という時代じゃない」と話しました。

性差別に憤る

 自分が受けた差別的な扱いに憤る女性らもいました。

 横浜市の女性(22)は「就職活動で苦労していたときに祖父に相談すると、『女性はいざとなれば結婚すればいい』と言われた。『頑張れ』の一言もなく悲しかった」と話しました。

 制作会社勤務の女性(26)は元交際相手とけんかしたとき「女から言い返されるのは無理。俺はずっとそう生きてきたから」と言われて別れた経験を振り返り、「腹が立った」と話しました。


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