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2020年10月17日(土)

きょうの潮流

 世界を騒がせたトランプ米大統領の新型コロナ感染。これを機に「核のフットボール」が改めて注目されました▼「核のフットボール」とは米大統領がいつでも核攻撃を命じることができる通信装置などが入ったカバンのこと。持っている担当士官が常に近くに控えています。トランプ氏が米軍医療センターに入院した際も一緒でした▼「世界を壊す歯止めなき力を1人の人間が持つべきではない」。米科学誌『ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツ』が警告する記事を掲載しました(6日電子版)▼トランプ氏は一時、血中酸素濃度が低下し、専門家によると意思決定能力を損なうレベルだった。投与薬は異常精神症状などを引き起こす場合があるものだった。核ミサイルが向かっているという情報が届けば数分以内で相手に核攻撃するか判断が迫られる。ただ情報は間違っていることも多い。トランプ氏が誤って命じてしまえば、「手違いから核戦争が始まってしまっただろう」と▼大統領の核攻撃命令は止められないのか。「核のフットボール」などへの疑問にペリー元国防長官が答えるイベントの様子を米誌『ニューズウィーク』が伝えています。ペリー氏はいいます。命令を受ける側が必要ないと考えても、「彼らに命令を取り消す権限はない」(7日電子版)▼核兵器禁止条約発効まであと一歩。グテレス国連事務総長は2日の国連会合で訴えました。「核兵器の危険を完全になくす唯一の方法は核兵器を完全に廃絶することだ」


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