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2020年9月10日(木)

きょうの潮流

 「価値観が変わった」。女子カーリングの平昌(ピョンチャン)五輪銅メダリスト、本橋麻里選手は自身を変えた出会いをテレビで紹介していました。ライバルのスウェーデンチームのことです▼2006年トリノ五輪で優勝した同チームは、4年後に同じメンバーで連覇。違ったのはみな出産し、子育てしながらリンクに立っていたこと。「すごいな、カラフルだなぁ」。いろんな色の人生の上にスポーツがある。本橋選手は8年後、そんな思いでチームを率い、日本人初の“ママさん冬季五輪メダリスト”になりました▼開催中のテニスの全米オープン。9人ものママさん選手の活躍はあまり報じられていません。8強には、四大大会で23度の優勝を誇るセリーナ・ウィリアムズら3選手が名を連ねているにもかかわらず▼いまテニス界ではこうした選手が増えています。みずから声を上げ、条件整備に力を尽くしていることも大きい。大会に託児所をつくらせたり、出産後スムーズに現役に戻れるようランキングや大会シードを維持する仕組みを提案したり。十分でなくとも一つ一つ“仕事と生活”の条件を切り開いています▼先頭に立つセリーナ選手は、出産から復帰した18年ウィンブルドンで準優勝した際、こう語りました。「すべてのお母さんたち。私は頑張りましたよ」。日々苦悩しながらがんばる女性に向けたエールです▼「カラフルな人生」をおくる権利はだれにでもあります。ジェンダー平等に向かう道すじを選手たちとともに切り開いていきたい。


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