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2020年8月3日(月)

立法会選延期に批判

香港民主派「政治的思惑だ」

 香港政府が7月末、新型コロナウイルス対策を口実に、9月6日に予定されていた立法会(議会)議員選挙の1年延期を決めたことに対し、民主派や香港市民が批判を強めています。

 香港民意研究所が7月31日に公表した世論調査結果では、過半数の55%が「予定通り選挙を行うべきだ」と回答。「選挙を延期すべきだ」は36%でした。香港浸会大学選挙観察計画メンバーの黎恩灝(れい・おんこう)氏は香港メディアに「選挙は市民が投票で不満を表明する場だ。政府はインターネット規制を強め、市民社会を抑圧しようとしている。1年後の選挙はニセモノになるだろう」と強調しました。

 香港の林鄭月娥(りんてい・げつが)行政長官は1日、香港メディアの取材に、選挙を延期し、香港に隣接する中国広東省に住む香港住民が投票できるように整備すると述べました。広東省に住む香港永住権所有者は約54万人。そのほとんどは親中派とされています。コロナ危機で、この人々が投票できない事態を、政府や親中派は懸念していました。

 民主派政党・民主党の林卓廷氏は香港メディアに「親中派の票田を増やすという政治的思惑がある」と批判しました。

 立法会選を延期しましたが、今後1年間の立法会をどうするのか、1年後の選挙で選ばれた議員の任期は3年か4年かなどは香港基本法に規定がなく決まっていません。中国全国人民代表大会常務委員会は8~11日に会議を開き、基本法の解釈を行う予定です。


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