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2020年7月11日(土)

被災者見舞い 要望聞く 共産党

返済不要の給付金を やはり家にいたい

熊本・芦北町 仁比氏が調査

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(写真)被災者(左から3人目)の自宅を調査する仁比(右から2人目)と(左から)高岡、坂本の各氏=10日、熊本県芦北町

 熊本県南部を襲った豪雨災害から6日目となる10日、日本共産党の仁比聡平前参院議員は同県芦北町の被災現場や避難所を調査し、被災した住民を見舞いました。坂本登町議、高岡朱美・水俣市議らが同行しました。

 3人が亡くなった同町田川の牛渕地区では、茶色い山肌がむき出しで、水田にがれきが散乱していました。この日も会話をかき消す大雨が降り続きました。高齢の男性は「ガラガラという音の土砂崩壊の予兆があり、2、3回に分けて崩れた」と振り返り、なすすべもなく自宅で様子を見守っていたと言います。

 丘の上にある避難所は5日朝までは間仕切りもなく、薄い床用マット1枚だけでしたが、受付の町職員によるとその後、段ボールベッドと間仕切り、炊き出しが行われるようになりました。新型コロナ感染対策のサーモグラフィーも設置されました。

 2階で生活する自宅避難者から「精神的に参って睡眠薬を飲んでも夜中2時に目を覚ましてしまう」との声も。避難先の熊本市の娘の家から9日に自宅に戻った女性(73)は「やっぱり家にいたい」とほっとした表情を浮かべました。

 仁比氏は「罹災(りさい)証明の申請で『半壊』かどうかで支援金額が違ってくる。住まいの機能がどれだけ壊れているかを基準に声を上げてほしい」と話しました。

人吉市・球磨村 真島氏が入る

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(写真)筌場(うけば)温泉「花手箱」を妻と営む筌場孝一さん(中央)に話を聞く(右から)本村、山本、真島、塩見の各氏=9日、熊本県人吉市

 日本共産党の真島省三前衆院議員は9日、熊本豪雨で中心街が広く浸水した熊本県人吉市と、球磨(くま)村に調査に入りました。田村貴昭衆院議員秘書、山本伸裕県議、人吉市の本村令斗、塩見寿子の両市議が同行しました。

 人吉商工会議所の今村修専務理事と懇談し、今村氏は「コロナ禍の移動制限が解除され、ようやく経済活動が本格的に始まるときだった。災難が重なった」と指摘。西邨(にしむら)亮・中小企業相談所長は中心街の約300の業者について「ほとんど1階が浸水し、すぐに営業再開はできない。うなぎ屋も大事な秘伝のタレを流された」とし、全体で約760の業者が浸水し、被害額は約120億円に上る見通しを示しました。

 その上で、融資でなく、経営規模に応じた返済不要の給付金を強く要望。今村氏はまた「こういうときこそ復旧の先頭に立ちたいが、まだ事務所機能が復帰していない」と述べ、事務所が浸水しエレベーターの復旧に3500万円かかるなどの状況を訴えました。

 真島氏は「今までを超える支援がないと、みなさんが息切れしてしまう。与野党を超えて国に働きかけたい」と応えました。

 市内の避難所では町内会長が洗濯機や乾燥機を要望。自宅の片付けに戻った先での仮設トイレの設置なども求められました。国宝の青井阿蘇神社の福川義文宮司(56)や、浸水した複数の温泉旅館などにも話を聞きました。

 球磨村では、2階の床にも厚く泥が積もった自宅を調査。近くの電線にプロパンガスのボンベが引っかかって垂れ下がるなど、深く浸水していました。


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